Fireworks

僕がこれまでに見聞きした作品のうち面白かったもの感動したものなどをあげていきます。
反論、意見、その他どしどしどうぞ。ほかにも「こんな作品いいよ」なんてのもあったら教えてくださいね。


12:松田隆智、藤原芳秀「拳児1〜21」少年サンデー:小学館

少年サンデーで90年頃に連載されていた中国拳法格闘マンガ。とかくとなんてことはない普通の格闘マンガのように聞こえてくるが実はこの原作者の松田隆智、日本における八極拳の第一人者なのである。しかもこのマンガ(本当かは定かではないが)、実在する話、つまり松田隆智の人生をそのまま書いているという話もある。事実、この中に登場する格闘家はほとんど存在するという話である(もちろん名前は違うが)。

とりあえずこのマンガを通して読んで思うこと、それは

「マニアックすぎる・・・」

これに尽きる。いや、悪い意味で書いたつもりじゃないんだけどこれほんとに八極拳の教本として使えてしまうのではないか、と思うほどに詳しいのだ。そういうことを考えるとやはり先程の「拳児実在説」への確証となってしまう。太極拳の秘伝や回族の秘密の拳法とかも詳しく書いてあるところがまた・・・いいのか?特に後者・・・(心意六合拳のこと)。

最近の格闘マンガはオリジナルの拳法、格闘スタイルをだそうと模索しているのが多いが、だからこそこういうマンガ(企画については斬新だと思う)を読んでもらいたい。たしかにドラゴンボールなどに比べれば戦いにおける派手さはない。しかし「中国拳法」という一つのテーマによって描かれる戦いなどはそれらに比べてある種の「美」が見えてくるような気がする。藤原芳秀の描写力によるところも大きいが。

愛蔵版も現在9巻まで出版(単行本で16〜18くらい。少林寺あたりの話)。

余談。藤原芳秀が拳児のあとに連載していたジーザスというハードボイルドアクションも必見。高校教師に成りすました殺し屋ジーザスが海外逃亡までの一年間を抜け出せなくなった高校で暮らす、というストーリーだがこちらのアクションはすごい。拳児では見られない銃とナイフの世界だが「ブラックエンジェルス」などが好きな人には大お勧め。ちなみにジーザスの原作は現在連載しているARMSの原案協力もやっている七月鏡一。

990117

今日ワイド版11巻が発売されめでたくおしまい。外伝(21巻目)李書文の話もちゃんと掲載されている。そういえばジーザスもワイド版が出てたような気がする・・・ワイド版ってコストが良いと思っている人がいるかもしれないがはっきりいおう。

「ワイド版はコスト高である。」

以上。

LastUpdate 990117


NEXT BACK

MENU