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僕がこれまでに見聞きした作品のうち面白かったもの感動したものなどをあげていきます。
反論、意見、その他どしどしどうぞ。ほかにも「こんな作品いいよ」なんてのもあったら教えてくださいね。


24:川原泉「笑う大天使 1〜3」白泉社

川原泉という漫画家は非常に「凄い」漫画家だと思う。いや、実際凄いんだけど。

なにが凄いって学園モノ、野球モノ、SFモノを書ける「少女漫画家」というのはそうそう存在しないであろう。つーか他に思いあたらん。さてさてそんな川原画伯の作品の中で有名なモノと言えば今回紹介する「笑う大天使(ミカエル)」ではなかろうか。単純に言ってしまえば「とある薬品によって怪力少女となった猫かぶりの三人娘が女子高生誘拐犯から少女達を救出する」と言う話である。いや、全部通してそういう話な訳ではないのだが・・・まぁおいといてこの人結構いい加減っぽい絵を描いているように見えるが手を入れている絵は実は上手い。このころはまだデビューして日も浅かったのでそんなに上手いって訳でもないが最近の作品、たとえば「メイプル戦記」や今んところの最新刊「ブレーメンII」(なぜに2?)を読めばよくわかる。あの独特の「白目」が減ったのはかなり残念ですが。

話の方も他の「花とゆめ」(当時は雑誌の方は読んでなかったので他になにやってたかは知らないけど時代的には日渡早紀の「ぼくの地球を守って」が始まった頃かな?)とは大分変わっている。そこがまた面白いんですが・・・ただ「花とゆめ」というより白線社の少女漫画は結構地の濃い人が多いから(河惣益己や柴田昌弘、和田慎二、由貴香織里とか。由貴先生は割かし新しい方か)面白いんよね。「りぼん」「なかよし」はどうしても似たような絵で似たような話の繰り返しが多いから。「マーガレット」や「フレンド」も同じ。「イタKISS」はすんげー面白かったが・・・

なんつーかシリアスな中にもギャグが冴えるというかストーリー重視なのかギャグ中心なのかどっちだかよくわからん二律背反性な面白さがこの人の作品には多い。この「笑う大天使」の中の短編(3巻が短編集みたいになっている)はどっちかと言えば話メインのが多い。併せて是非読んでみよう。

この人デビューが83年らしいのでそろそろ20年近くのキャリアを誇るわけだがこれからもこの「川原節」は止まらないであろう。これからも是非面白い作品を作ってほしいものである。ちなみにこの聖ミカエル学園と斉木和音さん(ちゃんと”さん”づけせねば。ぉ)は「メイプル戦記」で一部出てきたりする・・・つーか「甲子園の空に笑え!」の続編みたいなモンだが・・・主人公かわんねーし。こっちは元北斗監督高柳氏の不幸が笑えます(笑)。

「かつての自分の教え子がよもやオカマになっているなんて誰が想像できたでしょう・・・」


どうでも良いが3巻の最後に3人のその後が載っているが柚子さんがロレンス卿と結婚するっつーのはどうかと・・・他の二人は読め読めだからいいんだけど、柚子さん、あんた外人苦手なんじゃなかったのか(笑)。

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