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僕がこれまでに見聞きした作品のうち面白かったもの感動したものなどをあげていきます。
反論、意見、その他どしどしどうぞ。ほかにも「こんな作品いいよ」なんてのもあったら教えてくださいね。


25:Maurice Ravel「BOLERO」:1928年初演



  1:Bolero (ボレロ)
  2:La Valse (ラ・ヴァルス)

 Daphnis et Chloe - Suite no.2 (ダフニスとクロニエ 第2組曲)

  I:Lever du jour
  II:Pantomime
  III:Danse generale

  6:Pavane pour une infante defunte (亡き王女のためのパヴァーヌ)

  Charles Dutoit、Montreal Orchestra

このページをご覧になっているアナタは「クラシックの巨匠」と言われたら誰を連想するだろうか。ベートーベン、シューベルト、モーツァルト・・・それこそ沢山の名が挙げられるに違いないが「モリス・ラヴェル」と言う名を挙げる人は少ないのではないか、と思う。モリス・ラヴェルは割と最近の作曲家で1875年〜1937年となっている。さてこのラヴェルは一体どんな作曲家だったのか?

ラベルは1875年フランスに生まれ、小さい頃からパリに住み、音楽院では、フォーレのクラスで作曲を学んだ。音楽ではワーグナーやサティ、文学ではボードレールやマラルメなど現代芸術の影響を受けたとされている。

1911年に作曲した「ダフニスとクロエ (このCDには一緒に入っている)」が、ロシア・バレー団により初演され大成功をおさめる・・・となるわけだが、このボレロという曲は別にラヴェルが名付けた名前ではなく演奏形態の一種であり、もともとは1780年頃スペインの舞踊家セレソが創作したという、3拍子のカスタネット伴奏を伴う舞踊音楽だったらしい。

しかしラヴェルのボレロはとんでもなく遅い。計測したところ3/4でbpmはだいたい84ぐらいだった。そしてこの曲のもう一つの特徴は2種類のリードラインが交互に出てきて、ほぼ全ての楽器がソロ形式でこのリードを弾く、と言うことである。それにより徐々に音が厚くなっていき盛り上がる、と言う曲なのである。某所で聞いた話だがそれ故演奏者側には結構評判の悪い曲らしい。え?なんでかって?一人失敗したらかなり恥ずかしいから。遊びのソロならともかく全てのパートが同じリードを弾くわけだから順番が来るまで緊張するだろうしねぇ(笑)。そう考えるとリズム隊は楽だなぁ(ぉ。

さてこのボレロと言えばある時、車のCMかなにかで使われたことがあるそうだがやはりPCユーザーとしては「銀河英雄伝説」だろう。僕は3と4しかやっていないのでそんなに詳しくはないがこのゲームでボレロを知ったというPCユーザは身内に多い。この2つのリードが延々とシーケンシャルに続くこの曲はある種ミニマル的な感覚を持っている。展開美とはまた違う内に秘める緊張感を徐々に高揚させていく様がこの曲の醍醐味であり名曲たる所以なのである。

毎年大晦日にどこの楽団か忘れたけどコンサートを開いてボレロ忘年会(笑)を演奏していたりする。実は2年前までは結構続けて足を運んでいたのだが去年は残念ながら行けなかった(涙)。

一人で行くのも寂しいし世紀末なので(笑)誰か一緒に今年行きましょう。女の子希望(ぉ。

(余談):御存知かどうかはわからないが著作権は作曲者の死後詳しくは忘れたけど50年そこらで風化するし、作品が発表された当時は今のようなジャケットとかの物的概念での作品は存在しないからはっきり言って上にジャケットを載っけたけどあんまり意味がありません。たまたま僕がそれを持っていた、と言うだけです。

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